自由奔放を嫌い規律正しい生活を好み、一糸乱れぬ団体行動を美しいと思う、
そんな人はわが共和国公民として向いている。
わが国はそんな人民に対し周到に手厚い指導をするであろう。
人民の社会生活
念願かなってウリナラに定住することになったとしよう。 「地上の楽園」の秩序を維持するために人民は党の行き届いた指導のもとに置かれる。 以下、人民生活の常識を確認しよう。
人民の休日
人民の休日は以下の6回である。そのうちの4(5?)回(以下の1~4(5?) )は特別の配給がなされ(特配)、 人民は肉類を食することができる一年のうちでも正に特別の日になる。
6回の内二回は金親子の誕生日。
| 1月1日 |
正月 |
| 2月16日 |
将軍様生誕日 |
| 4月15日 |
首領様生誕日 |
| 4月25日 |
朝鮮人民革命軍創建記念日 |
| 5月1日 |
メーデー |
| 7月27日 |
祖国解放戦争勝利記念日 |
| 8月15日 |
祖国解放記念日 |
| 9月9日 |
国慶節 |
| 10月10日 |
朝鮮労働党創建記念日 |
| 12月27日 |
社会主義憲法節 |
|
*上記以外に旧正月と秋夕 |
- 01月01日 正月
- 02月16日 将軍様生誕日
- 04月15日 首領様生誕日
- 09月09日 朝鮮政権樹立日
- 10月10日 朝鮮労働党創立日
- 12月27日 憲法制定日
*現在はこうなってるらしい ⇒
4月の臨時作業班
首領様の誕生日に向け、全国的に「首領様誕生日プレゼント採取班」が結成され、 約一週間にわたり職場を離れて献上品集めに奔走する。 職場ごとにヤマメ捕獲組、山人参採取組、麝香鹿捕獲組などのグループが厳しいノルマを与えられる。
なかでも山人参採取班に割り当てられると大変に不幸である。 元々希少種である山人参は採取するのが困難であるが、割当量に満たないときは厳しい批判を受けた後に、
条件の悪い職場に配置換えされるか、食料配給量が減らされることになる。
人民の労働
働く男女の比率は同じぐらいで、北朝鮮の女性は出産後も子供を託児所に預け男性と同じように働く。
一日の労働時間は8時間で、土曜日は午前中のみ働く。
定年は男性が60才、女性が55才である。 定年に達すると老齢年金が支給される。
旅行者はこう説明され、「おっと、なかなか暮らしいいのでは?」と感じるだろう。
夜10時前に帰宅できない
まず仕事が終わっても帰宅できない。仕事の後には必ず「作業総和」、「学習」、「生活総和」、会議などが延々と続き、約3時間拘束される(「
組織生活」)。
「家事があるから」といっても決して免除されない。夜10時過ぎに帰宅してわずかな時間で食事・入浴や家事を済ませなければならない。
「週末」って?
人民の公休日は停電の日などを基準にして決められる。
「休み」といっても職場が文字通り休みになることはほととんどない。
ほとんどの人民は生活苦のために自主的に休日返上しているという。
仕事をしない場合でも、
公休日には政治学習があり無償作業も割り当てられるので、結局休みにはならない。
ウリナラの人民は休息とか余暇を楽しむ機会が永遠になく、自由に思索する余裕も一切ない。 だから余暇を楽しむための「週末」の意味を知らない。
「60青春、90還暦」
人民を労働力として最後の最後まで使い切るために金日成が作った標語。
ここまで来ればもう推して知るべしだ。老人が「第二の人生」を悠悠自適に暮らすということはもちろんない。
人民の基本給はもともとただでさえ不足していて貯蓄できるものではない。老齢年金の額は現役時代の基本給の60~70%であり、それでは生活できない。職場勤務を続ければ基本給を100%もらえるので結局は65歳まで通常の勤務を続けることになる。(その場合年金はない)
65歳を過ぎるとどうなるか。こんどは「家内作業班」「副業班」
に動員されて生活用品の生産に携わる。正式な職場ではないので収入は老齢年金に多少上乗せされる程度だ。
人気職業 No.1 は 「給糧隊」
わが国では全体的に慢性的な品不足傾向が続いている。 こういう社会では知的職業や事務職員よりも、生産現場や流通部門の職業の方が人気が高い。 それは、自分が扱う品物を簡単に盗めるからである。
なかでも一番人気の職種は、
食堂や旅館などの食事に関係する分野で働く「給糧隊」である。 意外にもわが国には食堂や旅館がたくさんある。
それは観光客向けのものではなく、日々数万人に達する「行軍隊」に対応するための施設である。 「行軍隊」とは、国内に数千箇所もある「金日成革命史跡館」を見学させられる団体のことである。
人民の消費生活
一般市民の
平均的給料は1ヶ月3000円ぐらい。
従来の配給制が2002年7月以降に廃止になり、住民が全面的に賃金で生活を営む方式に方向転換した。 現在、「思考革新」、「実利追求」という経済政策のが動き出し、
既に給与や物価を10数倍に引き上げる改革が行われている。
買い物は商店(国営)又は農民市場でする。 商店のお客は少なく、人々は農民市場で買い物をするようだ。 農民市場での価格は国営の店と同じだが、ディスカウントがある。
白菜一個が15円、米 1㎏が20円。
衣服や靴は2000円以上するのでめったに買えない。市民の間で譲り合ったりしている。
給料の大半は食糧代になる。
- 食事
- 「今北朝鮮人民は白米のご飯に肉の味噌汁を食べ、幸せに暮らしている。」
「しかし近年の自然災害のために食料が不足している。」
のように発表されている。
1985年頃から「1日2食運動」が推進され、一般人民は1日2食が普通になっている。
2001年までは以下のような「配給制」が主体であった:
半月に一度の割合で主食の配給がある。家族構成によって応分の量が割り当てられる。一般労働者の1日分は700g。
米2割に雑穀(トウモロコシ、粟、ジャガイモ、豆の絞りカス)8割といわれていたが、88年時点ですでに米が1割に減った。
(配給といっても無料でもらえるわけではなく、購入許可量が記入された引き換え券を渡される。)
- 元々15日分としては不充分な量だが、内2日分は「戦争準備用備蓄」として供出させられ、 実際に入手できる量は13日分になる。
- 職場で3回遅刻すれば1日分食糧配給が減らされる。
ところが現在ではこの配給制が終わっており、人民の食生活がどうなっているかは調査中である。 人民の脱北傾向を見ると、以前より改善していることは無いようである。
- 衣料
- やはり不足しており、制服を支給される公共車輌乗務員は人気職業である。
配給される作業服・平常服。購買カードによって指定商店で購入する。
(02年7月より配給制がなくなり、必要なものを各自が買う仕組みに変わった。)
-
- 住宅
- 世帯主の職業と職位によって左右される。平均的居住空間は世帯あたり22.3㎡ 一般労働者の住宅は57%程度で、1住宅に2世帯が同居する。 ハーモニカの家。台所とトイレを共有。
所帯を持っても住宅を割り当てられるまでに数年待たされる。
- レジャー施設
- ない。ゴルフ場があるが党の高級幹部、外交官。休養所と呼ばれる温泉場模範的労働者、党高級幹部
- 結婚式
- プライベート人生の晴れのスタートは、やはり「忠誠行事」の一つに組み込まれている。 結婚式は「忠誠誓約」から始まる。 新郎新婦が自分の家の壁に飾ってある金父子の肖像画の下に直立不動の姿勢で並んでたち、
「私達新夫婦は、偉大な首領様と親愛なる指導者、金正日同志に対し、代を継ぎ忠誠を誓います。」 という忠誠誓約のあと、その肖像画を背景にして記念写真をとらなければならない。
この手順を踏まない場合は結婚式が無効になるほか、厳しい批判にさらされることになる。
証明書
居住移転の自由は認められられていない。一時的移動の自由も認められられていない。 一時的移動については「旅行証明書」、「出張証明書」、「通行証明書」などという各所の許可証を
取得する必要がある。 特に平壌への移動は「平壌旅行証明書」、「平壌出張証明書」を要し、手続をより煩雑にして立ち寄りを制限している。
- 移動
- 国内旅行といわず、隣村へ行くにも「証明書」が必要。「米帝スパイ」「南朝鮮特務」を捕まえるのが公式の目的である。
準備中
- 集会の厳禁

- 自由な発想で考えたり人と議論することは社会主義の道を踏み外す第一歩である。 国家が一丸となって一糸乱れず行動するマスゲーム精神が大事である。
親戚でもない者が無許可で5人以上集まる事は厳禁である。