知っているけど話せない

Keywords

自発行動 | 順路特例 |
順路逆走 | 失敗体験

手続き記憶(procedual memory)

泳ぐ能力のような実技系の記憶。自発行動によって初めて身につく種類の記憶。
語学も他人事であるうちは身につかないから、当事者として体験する必要がある。
世の定説になっている語学方法論は、認知心理学の用語を使うとコンパクトに収まる。

知識は意味記憶、実技は手続き記憶

泳ぎの「知識」は意味記憶、泳く「スキル」は手続き記憶に当たる。
それぞれインプットとアウトプットで形成される。前者は忘れるが後者は忘れない。
文の理解(input)は意味記憶を形成し発話行動(output)は手続き記憶を形成する。
発話行動は意味記憶に基づく出力だから、発話スキルは意味記憶と手続き記憶に依存する。

記憶システムの基底部分

記憶システムの基底部に位置する手続き記憶は非言語・無条件。
体験に基づく非言語の技能で、自転車の乗り方や泳ぎ方など。一度覚えれば忘れない。
幼児期に始まる言語体験により、言語能力は帰納的に積み上げられていく。
手続き記憶は記憶喪失後も残る。 ⇨ 自動化 

知識でなくスキルで話す

服を着るような日常の動作は手続き記憶で自動化されています。
達人の発話は、思考という体に言語という服を着せるようなものです。
それは反射的なプロセスで、掛け算九九や水泳と同レベルに自動化される。

自発行動=手続き記憶

発話スキルはインプット由来の意味記憶と実技能力に依存するから自発行動が不可欠。
文法は外国語理解に欠かせないが、文法からフレーズを組み立てるのでは間に合わない。
発話には流暢性が求められるから、フレーズを反射的に取り出す必要がある。
発話能力の鍵は自力で話して失敗体験を積む自発行動にある。 ⇨ 順路逆走
手続き記憶 | 単語選び | 漢字の手書き | アウトプット