固有表現
特定の状況で使われる言語固有の慣用表現。発話有効性(出る順)は個別判断。
平易な表現で代用可能な場合(類似表現)と、代替表現がない場合(必須表現)とがある。
会話の慣用表現
どの言語でも、直訳不能の口語表現がある。代替表現なしなら必須の発話パーツ。
代替表現がなく汎用性が高いから発話自由度に大きく影響する。
基本表現あり「平らげる」
実際の外語テキストでは以下のような慣用表現が無数に現れます:
The hungry tiger soon made away with the meat.
平易な基本表現「食べる」とは別の言い回し類似表現という位置づけ。
外人にとって「食べる」は使用語彙ですが、「平らげる」は理解語彙です。
つまり外人が「平らげる」と言えば不自然だから、発話パーツは「食べる」だけで十分。
⇨ 上等な表現
代替表現なし「こんな所でよく」「念の為」「その割には」
これらは母語でも代替表現なし。外語では用意なしに言えない。
言えないと不便だから必須表現。
撹乱要因
ここで問題なのは、無数の類似表現と少数の必須表現が無差別に混在することです。
無数にある類似表現は発話場面で役に立たないだけでなく、むしろ無用の混乱を招く。
外人にとって「食べる」は必須パーツですが、「平らげる」は知識だけで十分です。
つまり外人が「平らげる」と言えば不自然だから、発話パーツは「食べる」だけで十分。